社会学部
経営社会学科
求められているのは、音楽への情熱だけではありません。音楽ビジネスに関わる仕事は、作品(楽曲)の著作権管理やプロモーションなどを担う音楽出版、アーティストのマネジメントやコンサートの運営、あるいはインターネットやアプリを利用した音楽配信などさまざまです。そしてどの分野においても、センスと知識をもとにコンテンツやサービスを創造する「クリエイティブ力」と、経営戦略やマーケティングに関する知識と論理的思考力でビジネスをかたちにする「プロデュース力」が欠かせないものになっています。
本コースでは、具体的な企業の取り組みや事例をもとに音楽産業について理解を深めるほか、多様化が進む音楽業界のビジネスモデル、音楽コンテンツに関わるサービスについて、講義と演習で学びます。特に「演習・実習」では、次世代に通用する高校生アーティストの発掘を目指す「ネクステージ・オーディション」を開催し、イベント制作を実践。また「専門ゼミナール」では、イベントや音楽業界の分析、新人発掘などそれぞれの視点から音楽業界を研究。リアルな音楽ビジネスの姿を捉え、関連業界で活躍するプロフェッショナルを目指します。
関根 直樹 先生
ソニー・ミュージックエンタテインメントで宣伝、マーケティングなどを手がけた後、日本人アーティストの海外興行ブッキングエージェント業に携わる。著書に『17人のエキスパートが語る音楽業界で食べていく方法』(リットーミュージック)がある。
小倉 淳 先生
日本テレビのアナウンサーとして活躍し、英BBCを経て、2006年からフリーアナウンサーに。本学で指導した学生には、アナウンサーとして活躍する卒業生も。授業では、音楽業界でのコンテンツビジネスなどを取り上げる。
NEXTAGE ARTIST AUDITION募集要項
音楽とファッションの融合を発信するイベント「江戸川ガールズアワード」は、学生が企画から運営までを手がける本格的なガールズイベントです。
その核プログラムとして「NEXTAGE ARTIST AUDTION」と銘打った軽音楽コンテストを実施し、全国の高校生を対象として「次世代を担い、世界に通用する可能性を持った高校生アーティスト」を選びます。グランプリ受賞者には「NEXTAGE ARTIST」の称号が授与され、希望する場合には3年次の専門ゼミナールで音楽ビジネスを学ぶ学生らによる「デビュープログラム」のサポートを受けることができます。
NEXTAGE ARTIST AUDITION
2024年度は、バンド部門3組が決勝審査に進みました。
決勝審査には「シュシュマレフ」「MetalTime」「Quiche」が出場し、素晴らしい演奏でオリジナル曲を披露しました。厳正なる審査の結果、グランプリ(NEXTAGE ARTIST)に「シュシュマレフ」が選ばれました。
Student Interview
好きなアーティストのライブに通う中で、会場のスタッフの様子やそれぞれの役割に興味を持ったことが音楽ビジネスを学ぶきっかけに。ビジネスモデルなど理論的な知識にとどまらず、ライブイベントやキャンペーンを制作・運営する実践経験を通して学んでいけるところに魅力を感じています。また音楽ビジネスに関連した講義の中では2.5次元アイドルや歌い手界隈の活躍、推し活など、身近で最新のトピックが取り上げられることもあり、さらに興味を強くしています。
「江戸川ガールズアワード(EGA)」の実施にあたっては、約1年をかけて30人以上が制作に携わるプロジェクトを着実に進めるため、スケジュールの管理やマニュアル(手順書)の作成も大切です。3年次は総合プロデューサーの一人として参加し、全体の統括を務めました。メンバーと協力して取り組む中では、ときに意見の食い違いなどによる苦労も味わいながら、一人ひとりが強みを発揮し、イベントを一緒につくり上げていく過程を経験することができました。