社会学部
経営社会学科
小田原由佳先生の授業では、会計と財務諸表について学び、財務諸表分析による企業評価に取り組むほか、簿記など会計実務に関連した資格の取得も目指す。
企業の財務状況を客観的な数字(数値・指標)で示し、それをもとに経営状態を把握して、組織の健全性や成長性を捉えるスキルは、実社会においても経理や財務管理、営業職など幅広い職種で活用できる力です。本コースでは、企業の経済活動(取引)を帳簿に記録する「簿記」の基礎から応用までを段階的に身につけた上で、財務諸表などの公開情報を用いた企業分析の手法を学びます。実際の決算書(財務諸表)をもとに企業の財務状況を多面的に捉える企業分析では、有名企業の「隠れた魅力」を発見できるかもしれません。
また金融に関する知識は、社会経済への理解を深め、ビジネスと暮らしをさらに豊かにするヒントにもなります。近年は金融サービスと情報技術が結びついた「フィンテック(FinTech)」が成長し、投資や資金調達などに用いられているほか、スマホ決済もごく身近になりました。そこで本コースでは、ICTを活用することで市場を拡大している「金融ビジネス」にもアプローチ。AIを活用した金融サービスの開発や、コンビニやネット通販など流通・小売業の銀行業参入、他業種のサービスと金融の融合といった、新しい動きについても理解を深めます。
小田原 由佳 先生
公認会計士。大手監査法人で、大会社の会計監査をはじめ、ベンチャー企業の公開支援業務などに携わる。公認会計士としての実務経験と知識を生かした講義を行うとともに、会計分野の資格取得を目指す学生の指導にあたっている。
中西 哲 先生
銀行勤務を経て経営コンサルティング会社を起業。会社経営と並
行して博士号(経営管理学)を取得。銀行業務の実務経験と、起業・経営の実践の経験を併せ持つ研究者として、アカデミックかつリアルな経営学の学びを提供。
Student Interview
専門ゼミではファイナンシャルプランナー(FP)の試験対策を行うとともに、株式学習ゲームを使ったバーチャルな株取引にも挑戦。さまざまな企業の収益性や安全性、過去の株価の動きなどの指標をもとに、どの銘柄を売買するかをチームで話し合い、実際の株価に基づいて売買します。幅広い企業について調べるきっかけになり、投資の楽しさやリスクを学ぶとともに、はじめに対象としていた都市銀行だけでなく、地域銀行にも興味を広げることができました。
ビジネス会計検定に向けた準備では、専門ゼミの授業をはじめ、過去問題などの資料も役立ち、それらをもとに勉強に励みました。分からない点があれば先生がていねいに教えてくださるので、着実に試験対策を行い合格することができました。また専門ゼミの取り組みでは、ニュースで目にした企業について財務諸表をもとに分析・評価することも。ゼミ生が資料を作成し発表する機会も多く、気になっていたアパレルECを手掛ける企業についても、さらに理解が深まりました。