江戸川大学では、3年次に所属したゼミナールで専門研究を行い、4年次には卒業論文を執筆します。各ゼミの指導教員は卒業論文のうち優秀な論文を優秀論文として推薦します。優秀論文発表会では、優秀論文を執筆した学生がプレゼンテーションを行います。

2018年度 優秀論文

森田絢子さん
「『忘れられた大震災』と呼ばれた栄村の復興〜小さな集落である小滝区がなぜ上手くいったのか〜」


<論文概要>
2011年3月12日に東日本大震災の遠方誘発地震として発生した長野県北部地震は、前日の東日本大震災の陰に隠れともすると忘れがちで、支援も届きにくかったのです。また、災害報道と復興の関係も、いままで十分には研究がなされているとは言えません。この卒業研究論文では、被災地の栄村を実地調査することで、報道も支援も少なかったにもかかわらず、なぜほぼ自力復興ができたのかをジャーナリズム的視点も加えて明らかにしています。

<選考のポイント>
文献調査に加えて現地調査と当事者へのインタヴューを重ねることで、復興の過程を歴史的な観点とジャーナリズム的視点から丁寧にとらえています。また、栄村の調査は3人の学生が協働で担当し、森田絢子さん以外にもそれぞれが論文にまとめていて、チームワーク力がそれぞれの論文のクオリティを高めています。
飯岡 美咲 「忘れられた栄村大震災」と復興の力〜メディアが伝えない小滝集落の300年後~
岩﨑 嵐司 忘れられた被災地栄村~小滝集落復興への歩み~

「「忘れられた大震災」と呼ばれた栄村の復興〜小さな集落である小滝区がなぜ上手くいったのか~」(要約)

内藤圭子さん
「グルメ漫画はなぜ美味しく感じるのか~『クッキングパパ』と『美味しんぼ』の比較からの考察~」


<論文概要>
主にモノクロの視覚的要素によって表現されているにもかかわらず、グルメ漫画で取り上げられる料理は美味しいと読者に認識されます。その理由を探るために、典型的グルメ漫画の2作品を内容分析し、料理を狂言回しとして人間関係や作中人物の成長などのストーリーが描かれている共通項を抽出しています。そして、その人間関係に根差すストーリーが狂言回しの料理の魅力をも伝える原動力となっていることを明らかにしました。

<選考のポイント>
グルメ漫画の料理が美味しそうなのは当たり前だと見過ごさずに、なぜかという問題設定をした点がまず評価できます。さらに、グルメ漫画の歴史を体系的に解き明かし、主要な作品を読み込んだうえで、方向性が異なる典型的な2作品を精緻に内容分析し、そこから共通項を見つけ出し結論に至る流れも説得力を持っています。

「グルメ漫画はなぜ美味しく感じるのか~『クッキングパパ』と『美味しんぼ』の比較からの考察~」(要約)


<論文概要>
主にモノクロの視覚的要素によって表現されているにもかかわらず、グルメ漫画で取り上げられる料理は美味しいと読者に認識されます。その理由を探るために、典型的グルメ漫画の2作品を内容分析し、料理を狂言回しとして人間関係や作中人物の成長などのストーリーが描かれている共通項を抽出しています。そして、その人間関係に根差すストーリーが狂言回しの料理の魅力をも伝える原動力となっていることを明らかにしました。

<選考のポイント>
グルメ漫画の料理が美味しそうなのは当たり前だと見過ごさずに、なぜかという問題設定をした点がまず評価できます。さらに、グルメ漫画の歴史を体系的に解き明かし、主要な作品を読み込んだうえで、方向性が異なる典型的な2作品を精緻に内容分析し、そこから共通項を見つけ出し結論に至る流れも説得力を持っています。