ゼミ誌制作での企画の立案です。普段、『POPAYE』などの雑誌を購読しており、雑誌に対しなんとなく、「おしゃれ」「華やか」などの憧れを抱いていました。しかし、いざ自分が企画を立案する立場になり、“読み手”から“作り手”になることの難しさを知りました。まだ世の中に知られていない、読者にとって価値のある情報とはなんなのかを突き詰めることの大変さを実感しました。
ゼミ誌制作で、3人の経営者に行った取材に最も力を入れて取り組んだのですが、一人目の方を取材した際に、事前調べが足りておらず、「それ、他のネット記事に書いてあるんですけどね」と言われてしまいました。持ち前の会話力でなんとかなると高を括り、取材を軽視していた私は、相手に申し訳ない気持ちになりました。忙しいなか取材を受けてくださる相手への敬意が欠けていたことを、今でも猛省しています。「人の時間を頂きたいなら、まずは自分が時間を使う」雑誌制作の取材をとおし、この意識を持つことの大切さが心に刻まれました。
漫画編集者になるために出版の勉強ができる江戸川大学に進学したので、この質問への回答は難しいです。しかし、目標としていた仕事にたどり着けたのは、江戸川大学の「出版論」をはじめとする出版の授業で、業界への理解が深められたからだと感じています。
ゼミナールでの雑誌制作の経験はアピールになりました。一つのコンテンツを生み出すための途方もない苦労を知ることができたのは、大きなアピール材料でした。おそらく多くの学生が出版業界に対し持っているであろう、おしゃれで華やかなイメージだけではなく、裏側の苦労を知れたことで、「その苦労があっても編集者を目指したい」と語ることができ、志望理由に深みが増したと思います。
編集者は、さまざまなプロフェッショナルとの協力によってコンテンツを制作していく仕事だと考えているので、関わる人へのリスペクトは欠かせません。そのリスペクトを表すものこそが、「人の時間を頂きたいなら、まずは自分が時間を使う」という考えなのだと感じています。漫画家さんはもちろんのこと、関わる人に対し、下調べや徹底的な気遣いなど、自分が献身的に時間を割いて行動することで、関わる方に少しでも気持ちよく働いていただけるよう努めていきたいです。いずれは、自分が企画した漫画が、大手漫画雑誌や漫画アプリの看板作品となり、日本のみならず世界の読者を熱狂させたいです。そのためにも、まずは目の前にある仕事を全力で取り組むことで、漫画家さんをはじめとする仕事で関わる方々からの信頼を得られるよう精進していきます。周りへの感謝を忘れず、常に謙虚に、誰よりも汗を流し、ひたむきに頑張り続けることで、誰からも信頼される編集者になります。
メディアコミュニケーション学部マス・コミュニケーション学科4年
M.K.さん
(2022年12月取材)