vol. 81 2018年3月23日

アナウンサーとして活躍する卒業生

マス・コミュニケーション学科の学びで、とくに印象に残っていることは?

なんといっても、1 年生時のニュージーランド研修です。私の場合は、英語がほとんどできない状態で現地に行ったことで「思いを伝える」ということの本質を学んだ気がします。現在「言葉のプロ」ともいえる仕事をしていることと矛盾するのかもしれませんが、「完璧な文法でしゃべること」と「情報・思いを伝えること」は切り離して考えられるようになったことが、この仕事にいきていると感じます。

先生との関わりで就職してから役立ったことは?

基礎ゼミでお世話になった井上雅子先生に美術館やフランス料理店に連れて行っていただいたことが、後々になって役に立ちました。もともと興味もなくてそれまで触れたこともない分野で、当時は美術館で「アールデコ様式の作品は~」などと解説を聞いてもよく理解できなかったし、フランス料理の作法も難しいな…ぐらいな印象でした。しかし、就職して報道取材の仕事をしていると、こうしたものに触れる機会が出てくるのです。その時に初めて聞く言葉なのか、以前に聞いたことがある言葉なのかで、取材の進み方は大きく変わってきます。フランス料理の作法もまったく知らないとグルメリポートはできません。
社会学系の勉強は範囲が広いため、それぞれのゼミで経験するものは違うようですが、そのゼミごとに担当教員の専門分野の勉強をさせてくれる江戸川大学の方式が私には合っていたように思います。

アナウンサーの仕事内容を教えてください。

大きく分けると「報道」と「スポーツ」の分野で仕事をしています。
報道の分野では、夕方ニュースのキャスターとして、毎週月曜から金曜までの週5日、県内の事件・事故などニュースを伝えています。小さい局なので記者も兼務していて、昼夜問わず事件や事故の現場で取材をして当日のニュースに向けた原稿を書いて当日の生放送で伝えるほか、県内で起きている社会問題や注目スポーツ選手など特集用の取材や編集など、広い部分で報道に携わっています。
またスポーツの分野では、夏の高校野球の実況を担当しています。年間を通して継続して練習や試合を見に行き、集大成ともいえる夏の大会で球児たちのプレーを実況しています。

やりがいを感じるのはどんなときですか?

自分自身が高校時代に甲子園を目指した球児だったので、高校野球の取材や実況には何よりもやりがいを感じています。縁あって関わることになった石川県からいつの日か甲子園優勝チームが出ることを願い、応援しながら取材していこうと思っています。

社会学部マス・コミュニケーション学科
2000 年 3 月 卒業

S.T.さん

北陸朝日放送株式会社
アナウンサー

( 2018 年 2 月取材)