「明治時代の着物文様雛形本から見る社会」です。着物の歴史や発達を整理しながら、明治時代に刊行された雛形本に掲載される文様をモチーフ事に分類し、着物の特徴や社会を取り巻く環境を明らかにします。
おもしろさは、文様や地色から、時代の特徴や流行を見ることができることです。明治時代の雛形本からは、化学染料によって多彩な色が出せるようになったことが読み取れます。それにより、中間色を使うことによって、文様をリアルに描くことができ、奥行きもだすことができます。その他、文様に使われるモチーフも抽象的に描かれているもの、リアルに描かれているものと様々です。同じモチーフを描いた図案でも、描き方や色の違いで雰囲気が異なるところも魅力だと思います。
文化財演習です。学外実習では東京国立博物館を訪れ、展示されている文化財の解説を受けました。文化財の中でも染織品に興味を持っていたため、解説を通して技法や各年代の特徴など染織品の奥深さに触れることができたと思います。ゼミの教員である関根先生が染織を研究していること、そして、染織品の中でも、着物に興味を持っていたため、卒業研究のテーマとして着物を扱いたいと思いました。
論文執筆に必要な資料の収集、先行研究を読むなかで、興味・関心が広がることです。情報の収集は、それまで知ることのなかった事柄を学ぶきっかけになります。資料の分析やまとめは大変な作業ではありますが、集めた情報を新たに形にしていく作業にとてもやりがいを感じます。
情報や分析結果を思うようにまとめられないことに難しさを感じました。そして、論文執筆にあたり、欲しい情報の収集に苦戦してしまい、計画通りに研究を進めることができませんでした。欲しい情報が全てインターネット上にあるとは限らないので、欲しい情報に関連する文献を沢山読みました。
奈良・京都にある遺産および歴史的建造物、伝統的建造物群保存地区、文化的景観などの調査です。4日間で計18か所を回り、活用事例や修復について調査し学びました。フィールドワークを行う事前学習として、伝統的建造物群保存地区や文化的景観の定義や制度についても学びました。ここでの学びは、現地に訪れることで深めることができますし、実際を見ることで新たな発見をすることもあります。
フィールドワークの機会が沢山あることです。1年次では、様々なフィールドワークに参加する機会があるので、1つの分野に限らず学べるのが魅力だと思います。物事の見方を養うことができ、実際に1年次で参加したフィールドワークで学んだことは、後の奈良・京都でのフィールドワークで役立ちました。
社会学部 現代社会学科 4年
S.M.さん
八潮ちくみ幼稚園 内定
(2022年 1月取材)