vol. 175 2022年3月16日

学んだ知識は大きな財産に。

卒業論文の研究テーマ

「大学生における中学生時の学校適応感と現在の居場所感の関連の検討」です。中学生時代の学校適応感の程度が、大学生現在の居場所感にどのように影響しているのかについて研究しました。

テーマに興味を持ったきっかけ

自分自身の経験からもともと学校不適応について興味を持っており、大学では学校不適応に関する研究を行いたいと思っていました。そして、3年次の合同ゼミの時に居場所感に関する研究を行っている先輩の発表を聞いて居場所感に興味を持ちました。そこで、居場所感について調べたところ学校不適応の支援には居場所という視点が重要であることを知り、これらの関連を検討したいと考え、このテーマにしました。

研究にあたり工夫したこと

卒業研究は 1年間かけて長期的に行うものなので計画的に行うことを意識しました。ゼミの時間や個別指導の時間などが定期的にあり、添削や相談をする時間を多く作っていただけていたので、次回までにここまで終わらせるというように短期的な目標を作り計画的に少しずつ取り組みました。また、分からないことや添削などはすぐに先生や友人に相談し、わからないことをほったらかしにしないことを心掛けていました。先生が相談しやすい環境を作ってくださったので、卒業研究をスムーズに進めることができ、とても感謝しています。

卒業研究の「おもしろさ」

自分の知りたいこと・興味・関心のあることを研究できるところです。卒業研究ではテーマから自分で考えるため、大変ではありますが本当に自分が興味のあることを研究することができます。これまで多くの人に調査に協力してもらって自分の興味・関心のあることを研究する機会はなかったので、その点はすごくおもしろかったし、貴重な体験となりました。

卒業研究での「難しさ」

考えていることをうまく文字にすることにはとても苦戦しました。また、これまでたくさんの論文を読む機会はありましたが、自分で考察する機会はあまりなかったので結果からどのようなことがいえるのかを考えるのが難しかったです。しかし、自分なりに考えた考察を尾花先生にチェックしていただくなかで、結果の違う見方や表現の仕方などを学ぶことができ、とても勉強になりました。

最も大きな「学び」「成果」だったと思うものは?

私が最も印象に残っているのは4年生で受講している「心理実習」です。3年次までの授業でカウンセリングの技法や福祉や教育など様々な分野の現状を講義で学んできました。それらを実践的に体験することができたのが「心理実習」です。普段なかなか入ることのできない施設やその施設の方々にお話を聞くことができ、とても貴重な体験をさせていただいています。心理支援に携わっている方々に直接お話を聞くことで、いろんな視点に立って考えることを学び、自分自身にも向き合うことができたと思います。この心理実習やこれまで授業で学んできたカウンセリングの技法は普段のコミュニケーションにも生かすことができる内容ですし、授業では様々な福祉施設や支援の種類を学ぶことができるので、これから自分や自分の周りの人が困ったときに活用していきたいと思っています。そのため、これらの知識は心理職に就かない自分にとっても大きな財産となりました。

社会学部 人間心理学科学科 4年

I.N.さん

田辺薬局株式会社 内定

(2022年 1月取材)