vol. 158 2021年3月12日

メディア報道の背景や本質を知る。

特に興味を持って取り組んだ科目は?

マス・コミュニケーション実習という授業のイベントコースです。この授業ではイベントの企画・制作の進め方や、他者と協働しながら計画をまとめる技術を学びました。若者に関する課題に対して、「自分達だったらどうだろう」と考えて話し合うことで楽しみながら企画を進められたので良い経験になりました。また、ディスカッションする機会が多かったので、集団の中で自分がどう動くべきかということを考える力が身に付きました。

ゼミ活動で取り組んだことは?

私の所属していた隈本ゼミは、マス・メディアの報道の検証手法を実践的に学ぶということを軸にしています。前期に取り組んだのは、私達と同世代の少年が起こした殺人事件についてです。加害者の少年を詳しく取材していた記者の方にお話を聞いたり、実際の現場を訪れたりして、メディア報道には伝えきれていない背景や本質があることを実感しました。ゼミでの活動を通して、本質を見極めることの重要性や、広い視野で物事を考える力を学ぶことができました。

卒業論文の研究テーマは?

私は「漫画『ゴールデンカムイ』がアイヌ文化伝承に果たす役割」という卒論を書きました。後期のゼミ活動でアイヌ民族について取材していく中で、人気漫画『ゴールデンカムイ』がアイヌへの理解を深めるために大きな影響力を持っていると感じたからです。論文では、漫画の中身がアイヌ文化をどれほど正しく伝えているのかを調査した上で、作品のアイヌ語監修を務めた方にインタビューを行いました。監修の方の協力がなければ、リアルとフィクションをうまく融合させたエンタメ作品にはならなかったのではないかという仮説を検証しました。

大学4年間で楽しかったことは?

3年生の時に行った、ゼミ合宿です。アイヌの取材をするために北海道に行きました。資料館では館員の方に解説をしてもらいながら、アイヌの文化や考え方について詳しく勉強することができました。また、美味しいものをたくさん食べて、ビール工場や牧場にも行けたので、メリハリのあるゼミ合宿になったと感じています。先生やゼミのみんなとも、この合宿を通して距離が縮まったと思うので、良い思い出です。

メディアコミュニケーション学部 マスコミュニケーション学科 4年

O.A.さん

(2021年3月取材)