私の卒論研究のテーマは「大学生の対人感受性とレジリエンスの関連の検討」です。ネガティブな面に着目した研究は多く存在しますが、ポジティブな面に着目した研究は少なく、なかでも、対人感受性とレジリエンスについて、どのように関連しているのかほとんど検討されていません。このことを探るために、大学生の対人感受性とレジリエンスにはどのような関連があるのかを検討することを目的とした研究をしました。
対人感受性は元々自分(他者の言動、状態に関する過度の敏感さ)について当てはまることでしたし、ネガティブな面に着目していました。ですが、ネガティブな面だけでなくポジティブな面もあり、悪いことだけではないと知り、調べていくうちにさらに興味を持ちました。レジリエンスについては、卒論研究のテーマについて対人感受性と何の関連にしようか悩んでいた時、先生に提案されてから興味を持ちました。レジリエンスという言葉さえ全く知らなかったので調べていくうちに興味を持ちました。
4年生は就職活動が忙しい時期であり、両立して卒業論文を書き上げていかなければなりませんでした。そのため、早めに自分の研究の参考になる文献を多く探し、読む時間を十分確保できるように工夫しました。
自分が興味を持った分野や自分が好きなことを追求・真剣に研究し、自分自身が好きなことを再発見できるというところに面白さを感じました。また、論文の執筆はこれまでに学んだ文献の読み方やまとめ方の集大成であり、自分が成長したと感じる魅力があります。
特に難しいと感じたところは、SPSSでの分析です。3年次、分析はほとんど触れなかったため分析方法についておろそかになっていました。そのため、どこに数字を入れ、どのようにSPSSを操作するのかとても苦労し、このソフトを理解し使いこなすことがとても難しいと感じました。
参考文献を読んで得た知識や理論をどのように自分の卒論の文章内で人にわかりやすく説明する、また自分の考えていることを整理して書くか、というテクニックが自分自身についたことが最も大きな「学び」「成果」だったと思います。これほど難しいことだと体感できたことは、卒業論文を書かなければ分からないままだったと思います。
社会学部人間心理学科4年
S.U.さん
(2022年 12月取材)