2025.03.18
佐藤秀樹准教授と小学生たち
社会学部現代社会学科の佐藤秀樹准教授(専門分野:環境教育、環境社会活動、農業・農村開発協力)は、事業の企画立案および専門家として参加している「バングラデシュ・ジョショール県の零細ヤシ糖生産者と花卉農家の6次産業化を通じた生計向上プロジェクト」の一環として、10校の公立小学校で有機農園づくりに取り組んでいます。
この活動は、次世代を担う小学生を対象に、環境への負荷をかけず、地域の自然環境の保全や健康意識の向上を目指した環境教育の一環として実施されています。学校の敷地内に有機農園を設置し、生徒が実際に作物を育てる経験を通じて、持続可能な農業や環境保全の重要性を学ぶことを目的としています。
2025年3月10日(月)には、ジョショール県のTPM Khajura Government Primary Schoolにおいて、3・4・5年生を対象に有機農園をテーマとした絵画コンテストを開催しました。準備段階では、生徒たちが互いに意見を出し合いながら構想を練り、当日は、グループごとに農園の整備や作物の成長過程など、有機農業の経験をもとに絵を描きました。特に、トマトやキャベツの収穫、堆肥づくりの様子、小学校の農園に集う生徒たちの姿などが多く描かれました。完成後に、各グループが自分たちの作品を発表し、有機農園活動の意義を共有しました。
この絵画コンテストは、ジョショール県内の他の9校でも同様に実施され、10校の中で特に優秀な作品を制作したグループには、バングラデシュで唯一の世界自然遺産であるシュンドルボン(The Sundarbans)へのスタディツアーの無料招待が予定されています。
今後も、子どもたちの興味・関心を引き出す活動を盛り込みながら、有機農園を通じた環境教育を推進し、環境保全の重要性や地域農業の担い手育成につなげていけるような取り組みを進めていきます。
小学校内の有機農園
絵画制作中
発表の様子