2024.08.22
授賞式当日の様子(2024年8月7日)
社会学部人間心理学科の石橋美香子講師(専門分野:発達心理学)が、公益財団法人明治安田こころの健康財団研究助成より研究助成(受賞タイトル「発達初期の非認知能力に関する様相解明ー乳児期のやり抜く力とやり抜く力を育む要因に着目してー」)を受けました。
■石橋講師のコメント
本受賞内容は、非認知能力として挙げられているグリット(やり抜く力)に注目し、発達初期の非認知能力の様相解明を行うことを主目的としています。非認知能力とは、目標の達成や他者との協働を可能にするスキルの総称を指し、自制心・やり抜く力・向社会性等が含まれます。
非認知能力は発達や保育などの分野においても注目されていますが、乳児期の非認知能力の様相解明に関わる研究は黎明期です。非認知能力に関する子どもの発達の様相を明らかにするには、子どもの気質的側面、社会性やことばの発達などの個別的な発達、養育者による養育態度などの社会的要因の観点から総合的に検討する必要があります。乳児を対象にした研究は時間と労力がかかりますが、子どもの非認知能力に関わる発達の予測因ならびに関連因に基づく実証的なデータを地道に蓄積していくことが、発達心理学者としてのミッションの一つであると考えています。
本助成を受賞したことを受け、子どもの育ちに影響を与える環境要因の検討、そして、将来の子どもの学びを育む力を整える環境構成の提案にもつながるような成果の発信を目指してまいります。「子どもの育ち」にご関心を持っていただける方が少しでも増えることを願います。引き続き、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
※石橋研究室では、学術調査に参加いただける1歳から3歳の子どもとその保護者を募集しています。
<参考リンク>
石橋美香子 講師