社会学部
人間心理学科
人間心理学科 教授
文学修士(心理学)
東京都出身。大学院卒業後数年は、産業保健領域で企業人を対象に医療やカウンセリング導入の為のアセスメントを担当しました。その後、千葉県にて精神保健福祉相談員として20年余、精神病に罹患した方々の医療・地域生活支援に携わりました。精神障害者の社会復帰プログラム・アディクション(依存)問題をもつ方のセルフヘルプグループ支援・普及啓発的な講座の運営等にも従事しました。
社会には、病気や家庭内の不和、引きこもり、暴力等で社会生活に支障をきたす人々がいます。その人々が自立的に生活を営んでいけるよう支援することが大切です。その際、生活背景や社会環境等を考え、地域のネットワークも活用しつつ、心理学的な視点から解決への糸口をみいだす支援の実際を学びましょう。
地域には様々な相談窓口があり、心理学を活かして相談業務にあたる支援者がいます。活動現場によって求められる心理学的支援技術も様々です。障害を抱えながらも自らの行動を選択し、生活のしづらさが軽減できるよう、多くの専門職や地域の人々が力を合わせて支援を行います。そのため個人の課題解決力だけでなく、多職種で協働するのに必要な対話力、説明力も身につけましょう。
関心を持っているテーマは、地域支援機関において、今後公認心理師として求められる支援技術の内容を、他職種と比較しながら明らかにしていく事です。また、地域で増え続ける引きこもり支援において、支援対象者の特徴を捉え、その特徴に応じた支援プログラムを開発していきたいと考えています。
精神障害者への地域支援に影響する要因の調査研究をしてきました。保健福祉サービスを利用する当事者は、支援者の立場によって、病気を知られることへの異なる抵抗感を持っており、その抵抗感がサービス利用や支援の受け入れに影響を及ぼすこと。又、別の市民意識調査では、支援相談機関の認知はこころの問題を抱えていると思われる人への支援行動の促進につながりますが、偏見は支援行動の阻害要因となることから地域での普及啓発の重要性が明らかになりました。
基礎ゼミナール、人間心理学基礎、人間心理学特殊講義、精神保健、専門ゼミナールⅠ・Ⅱ、公認心理師の職責、福祉心理学、カウンセリング演習、心理学的支援法、卒業研究
基本的には体を動かすことが好きで、学生時代は体操やテニスに手を出しましたが、今は時々テニスをする程度です。ここ20年は地域支援職として働く仲間達との交流に多くの時間を割いてきました。普段の仕事場以外の仲間も多く、自分の体験を語り、助言をもらい、愚痴も言い合える仲間との交流が明日へのパワーになっています。