イラク考古遺産庁のAli Obaid Shalgham長官をはじめとするイラクの考古学研究者一行が、1月27日(月)に本学を表敬訪問し、宮崎孝治学長らと懇談しました。
今回の訪問は、令和6年度科学研究費助成事業「挑戦的研究(開拓)」に採択された「人類初の統一国家古代メソポタミア・アッカド王朝の首都アガデの日本・イラク合同調査」に基づくものです。本研究には、メディアコミュニケーション学部こどもコミュニケーション学科の中島金太郎講師が研究分担者として参加しています。
イラクの考古学研究者一行は、2025年1月から2月にかけて「日本・イラク合同文化遺産研究シンポジウム(1月26日、国立科学博物館)」での発表を行った後、長崎県壱岐市でGIS(地理情報システム)を使った調査と三次元写真測量に関する研修を受講し、中島金太郎講師は写真計測の指導を担当する形で参加しました。
■中島金太郎講師のコメント
イラク人研究者の方々は、長崎県壱岐市の研修で、タブレット端末を使い遺物の発見場所を地図ソフトに記録する方法と、採取した遺物の記録を行うための写真計測の技術を学びました。今後2月から3月にかけて、テル・シンカー(対象とする遺丘)の地表面に散乱している土器片を採取する地表面調査を予定しており、今回来日した研究者が主導する形で実施する予定です。現地の研究者と密に連絡を取りつつ、お互いに協力しながらテル・シンカーの実態解明に向けて研究を進めていきたいと思います。
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三次元写真測量に関する研修の様子
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中島金太郎 講師