年度を選択

2024.09.02

現代社会学科・海外専門研修実施報告

8月22日(木)から8月25日(日)にかけて、社会学部現代社会学科の授業「海外専門研修」で川瀬由高准教授(専門分野:文化人類学、中国研究)、奥山正樹教授(専門分野:自然共生システム)の引率のもと、学生8名が台湾・高雄市を訪問し、調査実習プログラムに取り組みました。

台湾の国立公園の中でも歴史文化を重視して指定された唯一の「国家自然公園」である寿山国家自然公園を訪れ、現地の管理処のスタッフ・ボランティアの協力のもと、動植物の保全活動の取り組みや課題について学びました。珊瑚礁からなる石灰岩が形成する特殊な地理的条件に基づく生態系、台湾の近現代史と関わる独自の景観、そして人と動物との関係性のあり方について理解を深めました。

さらに、高雄市の蓮池潭周辺や六合夜市といった著名な観光地では、公共空間でのヒトの振る舞いを考現学という手法で調査する、「パブリック・ライフ調査」を実施しました。参加学生は、現場の状況にあわせて研究テーマや調査項目を自ら考案し、班員と協力してデータの収集に取り組むという、学生主体のフィールドワーク研修は調査スキルを向上と、日台の生活文化の差異と共通点について考察する機会となりました。

■参加した学生のコメント(一部抜粋)
・初めての海外で緊張していましたが、現地の言葉がわかる先生が同行してくれたので、安心して楽しむことができました。
・3泊4日という短期滞在でしたが、日本とは異なる多様な文化に直に触れることができ、とてもよい経験になりました。特に夜市での「パブリック・ライフ調査」は、日本国内では体験しにくいので、貴重な体験をすることができたなと感じます。
・寿山国家自然公園がとても印象深かったです。台湾の国立公園に対する現地の人々の考え方や、取り組みにはとても興味を持ちました。寿山国家自然公園を歩いている際には、野生の犬や野生のタイワンザルなどを実際に目にすることができて、とても勉強になりました。

■川瀬由高准教授コメント
当初の調査・研修計画を微修正する必要が出た時も、学生はみな臨機応変に対応することができていて、フィールドワークの考え方を実地で学ぶ良い機会になったと思います。 初めての海外という学生も多く意義深い研修になりました。現地でお世話になった方々に感謝申し上げます。

■奥山正樹教授コメント
今回実り多い見学実習を実施することができた寿山国家自然公園では、台湾当局の方々に全面的にお世話になりました。また本研修では、江戸川大学国立公園研究所が一般財団法人休暇村協会からの寄付を原資として運用している、国内外の国立公園における研究活動への学生支援事業も活用されています。すべての関係者の皆様にこの場をお借りして感謝申し上げます。

<参考リンク>