2020.04.11
起床時の強い眠気は日中の認知的パフォーマンスを低下させる事が知られています。また、“悪夢を見ていた”という記憶は、起床後の私たちの精神的健康にも悪影響を及ぼします。本研究では、仮眠終了時のタイミングで電動ベッドによる体性刺激を与える事が、起床時の眠気および主観的体験の記憶にどの様な影響を及ぼすかという事について検討をしました。実験の結果、電動ベッドによる体性刺激(背上げ動作)を与える事で起床時の眠気が低下し、なおかつ主観的体験の記憶も低下する事が分かりました。これらの知見は起床時の心理的状態をより良くするための技術について示唆を与えるものであったと考えています。
この研究は、パラマウントベッド株式会社と本学睡眠研究所との共同研究において、睡眠研究所の野添健太助教が中心となり、本学の福田一彦教授、浅岡章一准教授、パラマウントベッド睡眠研究所の木暮貴政所長、椎野俊秀主幹研究員らとともに行った実験研究で得られたデータに基づくものです。
本研究成果は、国際誌である『Consciousness and Cognition』(2020 年 3 月 19 日:Available Online, 2020 年 80 巻)に掲載されました。
発表者
江戸川大学 睡眠研究所 助教
野添健太
論文情報
<参考リンク>
野添健太 助教