海外研修
海外専門研修

ヨーロッパ・国連専門研修

2017 年度

ヨーロッパ・国連専門研修(ロンドン、パリ、ジュネーブ、アムステルダム)

(学生 7 名+引率教員 1 名) 8 名

行程月/日地名時刻交通機関スケジュール
17 月 31 日(月)Tokyo HND
Bangkok BKK
0 : 20
4 : 50
Thai 661 便 羽田空港国際ターミナル出発ロビー
20:30 時計台(富士)集合
27 月 31 日(月)Bangkok BKK
London LHR
12 : 40
18 : 45
Thai 916 便
37 月 31 日(月)London School of Economics and Political Science, LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス) 到着21 : 00学生寮( Passfield Hall )滞在
48 月 1 日(火)歴史的建造物群保存地区調査: 王立裁判所、リンカーン法曹院、ナショナルギャラリー、トラファルガー広場、ホワイトホール
博物館等:ナショナルギャラリー
58 月 2 日(水)LONDRES ST-PANCRAS
PARIS NORD
Villa Royale Montsouris
18 : 01
21 : 17
22 : 00
TGV : EUROSTAR 9046博物館:大英博物館
68 月 3 日(木)歴史的建造物群、セーヌ川河岸世界遺産地区調査:ノートルダム大聖堂、クルニュー修道院遺跡、オデオン、パンテオン、証券取引場、オペラ座、パレ・ロワイヤル、アカデミーフランセーズ
7
8 月 4 日(金)歴史的建造物群調査:シャンゼリゼ、凱旋門、コンコルド広場、モンマルトル
博物館等:ルーブル博物館
88 月 5 日(土)グループ別調査
①アムステルダム
②オルレアン
③パリ:歴史的建造物群調査:大学学園都市
98 月 6 日(日)世界遺産調査:オルセー美術館、ベルサイユ宮殿、ポンピドゥセンター、オランジェリー美術館、テュルリー公園、ヴァンドーム広場
108 月 7 日(月)UNESCO研修
文化的景観調査:カルティエラタン、サンジェルマンデュプレ、アレジア、モンパルナス
11
8 月 8 日(火)PARIS GARE DE LYON
GENEVE CORNAVIN

GENEVE CORNAVIN
PARIS GARE DE LYON
09 : 13
12 : 15

19 : 41
22 : 52
TGV Lyria 9765
TGV Lyria 9784
ジュネーブ: 国連欧州本部研修
12
8 月 9 日(水)グループ別調査
①歴史的建造物遺跡等調査: ノートルダム、アンバリッド
②市計画調査:パリ市内(水道局、ルクサンブール公園、サンマルタン運河等)
13
8 月 10 日(木)PARIS NORD
LONDRES ST-PANCRAS

University of London 到着
20 : 13
21 : 39

22 : 00
TGV EUROSTAR 9059 都市計画、歴史的建造物群調査:モンスリー公園、14区歴史的戸建集落、シテ島、カタコンベ

学生寮滞在( The Garden Halls )
14
8 月 11 日(金)ケンブリッジ
歴史的建造物群、都市計画調査:キングスカレッジ他、大学都市内の歴史的建造物群調査
ロンドン
リージェンツパーク、国会議事堂
158 月 12 日(土)歴史的建造物群調査:ウエストミンスター寺院、バッキンガム宮殿
The Garden Halls 出発
168 月 12 日(土)London LHR
Thai

Ibis Bangkok Siam 宿泊
21 : 25
15 : 00

18 : 30
TG 917
178 月 14 日(月)Ibis Bangkok Siam 出発
Thai

TOKYO
9 : 00
13 : 00

21 : 10
TG 66022:10 羽田空港 国際ターミナル到着ロビー 解散

UNESCO Archive

UNESCO WorldHeritage Center

UNESCOWorld Heritage Center

パリ国際大学都市

ビックベン

ビックベン

ベルサイユ宮殿

ルーブル美術館

ロンドン・バッキンガム宮殿

バッキンガム宮殿

ロンドン大学

大英博物館

引率教員 関根 理恵 講師

今回のヨーロッパ・国連研修は、博物館・文化遺産コース科目である「世界遺産論」「文化遺産論」「文化財概論」「アートマネージメント論」の 4 科目の応用科目として位置付け、博物館・文化遺産分野に特化した海外専門研修プログラムを実施しました。

研修の目標は、以下の 3 つです。
①世界遺産、歴史的建造物や美術工芸品、文化的景観についての専門知識の獲得
②フィールドワークに関する技能の習得
③国連機関の役割や機能を知り、文化遺産保護政策などの国連の活動について学ぶ

フィールドワークに関する技能習得では、フィールドワークの技能習得が図れるよう研修プログラムをデザインしました。実際には、2 ~ 3 人ずつのチームを編成し、学生自身が調査計画を立て、フランス、イギリス、アムステルダムの各国にてそれぞれグループ調査を実施しました。グループ調査は、全行程で 3 回実施し、それぞれのチームが成功と失敗を体験しながら、アクティブラーニングの良さである「身を以て知る」ことができたように思えます。特に、フランス・パリから国境を越え、オランダ・アムステルダムへの学生だけのグループによる単独調査は、調査計画通りに実施することができました。別なグループも、メンバー 3 名のうち 2 名が海外に行ったことがないという初パスポート取得者でありながらも、パリから数百キロ離れた県まで計画通り、調査を実施することができました。なによりも学生達自身が、大成功に終わったことを大変喜んでいました。この成功体験によって、学生の学習意欲が大いに増したように思います。
グループ調査で取得した調査データは、帰国後も継続して取得データの整理と分析を行い学術研究としてまとめました。この研究成果は、2017 年 12 月 9 日に奈良国立文化財研究所主催の学会で発表しました。
国連研修では、ユネスコ( UNESCO )と国連ヨーロッパ本部( UN Geneva )で、政策担当官による専門レクチャーを実施しました。国連の重要性を再認識するとともに、英語による授業は、国際共通語の重要性や第二ヶ国語の必要性を痛感するよう機会にもなったようです。海外旅行のような異文化体験の楽しさの感想ではなく、国際人としての教養やスキルを身に着けたいという切実な気持ちから発せられる質問や具体的な相談の声を、ユネスコ研修の後から急に耳にするようになりました。研修中に学生が人間として成長していることを実感し、大変うれしく思ったのは言うまでもありません。本研修に協力をしてくださった UNESCO および UN Genève office の政策担当官の方々に、感謝したいと思います。

<研修内容>
<世界遺産および歴史的建造物、文化的景観地区の調査>
パリおよびロンドンを中心に、現在登録されている世界遺産や、代表的な歴史的建造物、文化的景観地区にて、教員による学術的解説などの専門レクチャー、外観調査、内部調査、熟覧、資料収集等を実施しました。

〇フランス『世界遺産・セーヌ河岸(文化遺産・ 1991 年登録)』『世界遺産・ベルサイユ宮殿(文化遺産・ 1979 年登録)』『ノートルダム大聖堂』『モンマルトル』『凱旋門』『カルティエラタン学術地区』『パンテオン』『サンジェルマンデュプレ教会』『サンシルピス教会』『アカデミーフランセーズ』『パレロワイヤル』『証券取引場』『オペラ座』『コンコルド広場』『サンゼリゼ通り』他

〇イギリス『世界遺産・ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院、聖マーガレット教会(文化遺産・1987年登録)』『グリニッジ天文台』『ロンドン橋』『ロンドン塔』『バッキンガム宮殿』『リージェンツ運河』『ケンブリッジ大学歴史地区』他

< UNESCO パリ本部> 
江戸川大学教員と国連政策専門官が共同企画した専門レクチャーが行われました。UNESCO・World Heritage Center では、政策担当専門官から、「①世界遺産の保全」、「②世界遺産の現況と課題」の 2 つのレクチャーを受けました。 UNESCO Achieve/ Documentation Center では、政策担当専門官(国連アーキビスト)から、「① UNESCO の概要」、「②学術調査および研究に関する UNESCO による国際的施策について」、「③ UNESCO の古文書および公文書について」、「④国連公文書の利用ガイダンス」の 4つのレクチャーを受けました。また、公文書保管庫内の UNESCO 創設時の貴重史料を特別閲覧しました。

< UN/Geneva >
UN Geneva では、教育専門担当官によるレクチャーを受けました。国連の目標、機能、役割、現行の政策や施策などの各種プログラム、国連総会と国際条約などの概要について説明を受けました。核兵器の問題や地雷の撤去、貧困、災害、難民といった国際社会で起こっている問題について現状説明と、それに対応する国連プログラムの実施状況などを学びました。

<博物館研修>
イギリス・フランスでは、それぞれ以下の博物館で美術工芸品および考古遺物、学術資料、歴史資料などの博物館資料を鑑賞するとともに、博物館における文化財の保管管理、運用方法について学びました。
〇イギリス 大英博物館、ナショナルギャラリー、帝国戦争博物館、グリニッジ天文台 他
〇フランス  ルーブル美術館、オルセー美術館、ポンピドゥーセンター、オランジェリー美術館、クリニューソロボンヌ中世美術館、アンバリッド、下水道博物館 他


<グループ調査>
次の 3 か国で、グループ別に調査を実施しました。
〇オランダ『世界遺産・アムステルダムの歴史地区』『アムステルダムのシンゲル運河の内側にある 17 世紀の環状運河地域』
〇フランス『オルレアン/世界遺産・シュリー-シュル-ロワールとシャロンヌ間のロワール 渓谷(文化遺産・ 2000 年登録)』『学園都市研究: 国際大学都市・クルニューソロボンヌ・カルティエラタン地区(パリ)』『運河研究:サン・マルタン運河、ラヴィレット貯水池、ウルク運河』
〇イギリス『学園都市研究:キングスカレッジ、クィーズカレッジ(ケンブリッジ大学)』『運河研究:リージェンツ運河(ロンドン)』『リージェンツパーク』『グリニッジ天文台』