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2025.01.27

人間心理学科・長峯聖人講師の論文が『心理学研究』に掲載

社会学部人間心理学科の長峯聖人講師(専門分野:社会心理学)が執筆した論文『日本人における典型的な混合感情とは?』が、日本心理学会発行の学術誌『心理学研究』(第96巻3号)に掲載されます。

本論文では、日本において典型的な混合感情であると判断されやすい感情語の収集およびそれらの語の特徴の把握を目的とした研究結果を報告しています。混合感情とは、ポジティブな感情とネガティブ感情な感情が入り混じった複雑な感情のことを指します。論文は1件の予備調査と2つの研究で構成され、予備調査は大学生110名、研究1は大学生218名、研究2は18歳以上の男女1322名を対象として行われました。

研究の結果、日本において典型的な混合感情と判断されやすい24語と、その中でも特に典型性が高い12語が抽出されました。これらの12語の中には、「名残惜しい」、「哀愁」、「切ない」などが挙げられています。また、これらの感情語に共通する特徴として、(ネガティブさにかかわらず)ポジティブでない性質が認められました。

さらに、混合感情らしさの評定では、感情語そのものが持つ混合のイメージと、その感情を経験した際の混合の程度が正の関連を示すことも示されました。