社会学部人間心理学科・石橋美香子講師（専門分野：発達心理学）らの共著論文が9月28日（水）、ヒトの発達、学習、記憶など実証的な心理学研究を扱う査読付き学術誌「Cognitive Development」（Elsevier）に掲載されました。

本論文は、石橋講師と共同研究者である東京大学発達保育実践政策学センター特任助教の新屋裕太博士が「他者の粘り強さの観察が乳児の注意に与える影響」について調べた内容となっています。

研究結果では、他者の目標試行的な行動を観察した乳児は、別の課題において持続的な注意が高まることが示されました。一方で、前の目標を見続けてしまうという固執的な注意は示されませんでした。このことから、他者の目標試行的な行動を観察した乳児は、自身の注意の特性にも影響を受け、目標試行的に自分の注意を調整している可能性があります。石橋講師らは他者の粘り強い行動を観察する経験を乳児が積み重ねていくことが、乳児期以降の粘り強さ(persistence)の形成にも寄与していくのではないかと考えています。

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