2022.04.11
社会学部人間心理学科の薊理津子准教授(専門分野:社会心理学)らによる論文『Perception of Hidden Confidence in Neutral Expressions: Interactions of Facial Attractiveness, Self-Esteem, and Names to Be Addressed by』が 2022 年 4 月 6 日(水)、言語に関する学際的な研究を掲載するオープンアクセスジャーナル『Languages』(MDPI 社)に掲載されました。
本論文は特定の感情を表出していないニュートラル表情においても、内的な感情状態が他者に知覚されることを示しました。実験では実験協力者(以下、モデル)の感情状態を呼称で操作し、3 つの条件(「呼ばれたい名前」(ポジティブ条件)、「呼ばれたくない名前」(ネガティブ条件)、「苗字に敬称付け」(ニュートラル条件))を設定しました。そして 21 名のモデルが、各呼称で呼ばれることを想起しながら、自分の顔写真を 3 枚撮影しました。これらの写真が実験材料として用いられました。実験では参加者に同じモデルの 3 枚の顔写真の魅力(研究 1)と自信(研究 2)の順位付けをするよう求めました。結果、「呼ばれたい名前」を想起して撮影された写真が最も魅力的に、また、自信があるように見えると評価されました。これらの結果から、呼称が自信に影響を与え、自信がニュートラル表情に反映されることが示唆されました。
なお、研究 1 は人間心理学科 2020 年度卒業生の榎本悠希さんの卒業研究のデータです。
■論文情報
Azami, R., Kikutani, M. and Kitamura, H. (2022). Perception of Hidden Confidence in Neutral Expressions: Interactions of Facial Attractiveness, Self-Esteem, and Names to Be Addressed by. Languages, 2022, 7(2), 88;
<参考リンク>
薊理津子 准教授