2022.01.20
斗鬼正一名誉教授(専門分野:文化人類学、民俗学、文化史)が、自動車技術会関東支部発行の『高翔(こうしょう)』(2022 年 1 月発行/77 号・特集「あける」)に寄稿しました。
自動車技術会は自動車メーカーと技術者、研究者で構成されている日本の公益社団法人です。
斗鬼名誉教授は「空けるな危険!-エスカレーター片側空けパンデミック-」と題して、世界、日本のエスカレーター片側空けという文化の歴史、現状、それぞれの背景にある時代、社会の価値観を紹介しています。片側空けパンデミックがここまで蔓延してしまった背景には、欧米や東京文化への崇拝、高度経済成長期、バブル経済期の「はやいことは良い事」という価値観があることを指摘。さらに前世紀の遺物である片側空けを止めることは、単に安全向上だけでなく「もっとモーレツダッシュして」「24 時間戦えますか」といった効率一辺倒の社会から働き方改革、生き方改革、そして心豊かな成熟社会への初めの一歩になると主張しています。