在学生の皆様
新入生の皆様
保護者の皆様

江　戸　川　大　学
学長　小口　彦太

平素より江戸川大学の教育方針にご賛同を賜りまして、誠に有難うございます。また本学の新型コロナウイルス感染症拡大に関する対応につきましては、多大なるご理解とご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。本学を代表して、心からお見舞いを申し上げ、一日も早く元気な姿でお会いできることを心待ちにしております。

先日、ある学生から質問をいただきました。「通常の講義が受けられないのであれば、授業料の減免措置があってもいいのではないか？」。またある保護者の方からはこんなご意見を頂戴しました。「先行きが見通せない状況の中、はたして学費を払う価値があるのだろうか？」。確かに、本来、顔を合わせて議論する場であるはずの大学は、インターネットを介したオンライン授業（遠隔授業）となり、また、重要な学術情報基盤の役割を有する図書館などの施設も利用できない状態となっております。ただ見えない敵との戦いに直面しているのは、本学に限ったことではありません。国内の他大学、そして世界中の大学が同様にこの国難と戦っております。

現在、江戸川大学の教職員は、学生の皆様がオンライン授業であっても、例年と変わらない教育を実現できるよう、必死に様々な取り組みを行っております。なんとか新しい学びの方法を打ち立てようと、授業開始日（5 月 14 日）を迎える学生のために工夫を凝らしております。授業の「質」を、講義の「質」を高めるために、全力を尽くしております。

ところで、江戸川大学は学則第 44 条におきまして、学費とは、施設設備費、維持費、授業料及び実験実習費等をいう、と定めております。そして大学・高等教育機関を所管する文部科学省は、学費とは学校における教育に関する役務提供に対する評価であり、一定期間（卒業までの期間）に行われる教育役務の提供に必要な費用として負担を求めているものであり、また個々の学校における学費、授業料の取り扱いにつきましては、学校設置者の権限と責任において適切に定め、運用すべきものであるとの見解を示しております。本学も同様の方針で臨んでおります。

そこでまず授業料についてでありますが、このたびは新型コロナウイルス感染予防のため、学年暦を変更せざるを得なくなりました。しかし、あくまで半期 14 回（100 分授業）という教育役務を誠実に履行するつもりであり、同時に教育の質を保証し、誠実に履行する限り授業料減額・返還の問題は生じないものと考えております。どうかご理解いただきたく思う次第であります。

また、施設設備費につきましては、本学の教育環境のさらなる整備のために使用するものであり、現在、本学は、教室の拡大工事やさらなる ICT 環境の整備にも着手し、進行中であったキャンパス内のリニューアル工事においては新型コロナウイルス対策を含め、一部拡大して進行させております。また事態終息後、快適なキャンパスライフが即送れるよう、施設設備には常に万全を期して臨んでいることをここにお約束させていただきます。図書館や食堂、運動場等の利用につきましては、新型コロナウイルス感染予防のため、利用ができなくなっておりますが、設備の概念を総合的にお考えいただきたく思う次第であります。

さらに、実験実習費につきましても新型コロナウイルス禍の状況を鑑みながら、卒業までの総合的な期間でその履行を捉え、単位取得が実現出来るよう、カリキュラムや授業日程の調整を行っている次第であります。また実験実習費に含まれる用途は、実験実習はもちろんのこと、それらに関連する経費、説明会、発表会、講演会など包括的な費用が全て含まれていることを申し伝えさせていただきます。従いまして、現時点でのご返還ならびにご減額は考えておらず、学生、保護者の皆様におかれましては、何卒、ご理解、ご協力の程、お願い申し上げます。

しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大により、緊急事態宣言が出され、社会生活が制限される中で、学費の支弁にお困りになられる方のお問い合わせも、しばしばいただくようになりました。そこで江戸川大学では、2020 年 4 月 30 日と予め指定されていた納付期限を延長し、2020 年 7 月 31 日までの特別延納措置を講ずることを決定いたしました。期日等に関しましては、できる限り柔軟に対応させていただきますので、学務部学生課までご相談頂ければ幸いに存じます。その他、本学独自の奨学金や経済支援制度、国の高等教育修学支援制度も今後本学ウェブサイト上でご案内する予定でおります。勉学に対する熱意が経済的理由で絶えることのないよう、今後も支援を継続して参る所存です。質問等があれば遠慮なくご連絡いただけますようお願い申し上げます。

新入生の皆様には、入学後一度もキャンパスを訪れることがないまま、自宅に留まることが強く求められる日々となり、不安も大きいかと存じます。在学生の皆様には、例年と違った環境に戸惑いを隠せず、保護者の皆様も、今後の見通しが立たない現状を憂慮しておられるかと存じます。ただそんな時は、決して胸にしまいこまず、是非、本学の方へお問い合わせいただき、共有したく存じます。江戸川大学は、どんな時も、いかなる状況においても、常に皆さまと共に歩んでいることを改めて申し伝えさせていただきます。

【学費納付、奨学金、高等教育修学支援制度などに関する相談】
■学務部学生課：gakumu@edogawa-u.ac.jp