野田 満

人間心理学科 特任教授
博士(教育学)

東京都五日市保健所、秋川保健相談所心理判定・心理相談員をしていた時期は、多くの子どもの臨床上の問題と接しました。
また江戸川大学総合福祉専門学校 心理技術科・心理福祉科、こども福祉科の教員時代は、精神科領域、施設、保育園等と福祉関連に就職する学生の指導に従事してきました。
空間認知やイメージの発達的研究を行ってきたので、大学のゼミでは子どもの認知発達のあり方や、研究する上での捉え方を取り上げてきています。

研究分野:心理学
専門分野:発達心理学


発達心理学は、生から死までの精神活動や行為の変化過程を研究する学問です。しかし生物としての側面と社会に生きる側面の両方から捉えていかなければなりません。遺伝と環境というキーワードだけでなく、子どもの成長に従い、運動・社会性・認知的側面等々の多くの側面で適応的に変化していくプロセスを検討していきます。

専門分野の魅力・学ぶ上で大事なこと


この分野の魅力は、自分が通ってきた時間を学問的な視点から分析し得ることと、ひっかかる現象の謎解きができることだと思います。悩んでいた子ども時代をすっきり出来るかもしれません。学ぶ上で大事なことは、子どもの視点に立ちかえることと、自分自身かつては出来ていなかったことに真摯に向き合うことでしょうか。

研究テーマ


空間認知発達の研究、心内での対象変換における身体の役割をはじめ空間的な適応の研究をしています。ある空間の箇所に入るかどうかわからない時、あらかじめジェスチャーで入れる仕草をしたことがあるのではないでしょうか。また、人はまっすぐ立っているようでも実は身体の様々な箇所が揺れながら姿勢のバランスをとっています。教室で身体が揺れている子は落ち着きがなかったりしますね。前者は能動的、後者は受動的な行為ですが、ともに空間適応の表れの発達変化を研究しています。

最近の研究活動


子どもが認知課題を行う際に身体を道具として用いることの研究(科研)
空間課題を行った際の子どもの身体の揺らぎに関する基礎的研究(科研)
子どもが認知課題を行う際の身体各部の共変動(協調)と成績との関係(ぎこちなさの心理学的意味を探求する研究:研究助成)
子どもの自己制御と認知課題や身体利用との関連についての研究(日常の行動が心内での空間変換する能力と関係するという研究:研究助成)

担当科目


発達心理学I・II、専門ゼミナールII、卒業研究

趣味


ガーデニングが好きです。ハーブや野菜、四季様々な花を楽しんでいます。ハーブは色々な種類のものを植えていて、フレッシュハーブティーにして飲んだり料理に使っています。ブラックベリー、ブルーベリー、ジューンベリーが好きでジャムにします。土をいじることが何より楽しいですね。