研究所・センター
睡眠研究所

2017 シンポジウム

「眠育 ~ 次世代の健康・健やかな発達のための睡眠教育のあり方を考える~」


江戸川大学社会学部人間心理学科・睡眠研究所主催シンポジウム
後援 流山市、柏市、流山市教育委員会、柏市教育委員会、江戸川大学駒木会、江戸川大学駒木学習センター

日時:2017年11月3日(金・祝)10時00分~12時00分(9:30開場)
会場:江戸川大学B棟メモリアルホール
定員:200名
受講料:無料
申込み:先着順(事前申込み不要)

江戸川大学人間心理学科では、人文系大学としては国内初となる「睡眠研究所」を設立し、心理学・行動科学を中心に学際的な視点から、睡眠の基礎研究、睡眠の改善のための研究・実践活動に取り組んでいます。
本シンポジウムでは、「眠育」に関し、最前線の研究者-実践家をシンポジストとして招き、基礎研究・実践活動を紹介します。「眠育」とは、睡眠の知識や文化を伝えることを通して人々の健康増進や健やかな発達を推進する教育活動です。教育関係者や医療従事者の方々、一般市民の皆様にぜひご参加いただきたいと思います。

話題提供


7名の専門家がそれぞれ13分で睡眠問題の現状や眠育の実際についてお話します。

①「眠育の重要性~睡眠と心身の健康・健やかな発達との関係~」
山本 隆一郎(江戸川大学 社会学部 人間心理学科 准教授)


<講演内容>
睡眠は、頭や身体を休めるだけでなく、心身の健康や健やかな発達を促進する時間であると報告されています。しかし、日本は、睡眠が軽視され、世界の中で最も睡眠時間が短いと報告されており、眠育への期待が高まっています。まずは眠育の前に、よい睡眠(Good Sleepぐっすり)とは何か?について一緒に考えましょう。

<プロフィール>
お薬を使わない不眠の改善法や子どもの睡眠習慣と健康との関連に関する研究を行ってきました。また、研究・教育の傍ら、臨床心理士として心療内科での心理援助や児童・生徒、企業の従業員などを対象に眠育の実践を行ってきました。睡眠の重要性を広め、一億総ぐっすり社会を目指して頑張りたいと思います!


②「児童青年期の睡眠とメンタルヘルス」
堀内 史枝(愛媛大学 医学部附属病院 子どものこころセンター長)


<講演内容>
子どもの心身の発達と健康には、睡眠はとても大切です。私は児童精神科医の立場から、子どもの睡眠が「こころの状態」にどのように影響するのか、良い睡眠がとれないとどうなるのかをお伝えしたいと思います。その上で、子どものSOSサインを見逃さないために、何に気をつけるべきか一緒に考えましょう。

<プロフィール>
普段は、小中学生の不登校や発達障害などを中心に診療を行っています。病院以外では、教育支援センター、子育てセンターや保育園などの訪問をしながら、地域の子どもたちの元気づけのお手伝いをしております。睡眠に関する相談も多く、日々大切さをかみしめています。


③「知っておきたい、子どもの睡眠の病気」
岡 靖哲(愛媛大学 医学部附属病院 睡眠医療センター長)


<講演内容>
子どもの良好な睡眠を確保する取り組みの中で、睡眠の病気のために眠れない、眠くて困っているお子さんがおられます。子どもの睡眠の病気はまだ認知度が低く、診断や治療を受けていないお子さんも多いのです。身近な子どもの睡眠の病気を見つけるためのポイントについて解説します。

<プロフィール>
小児~高齢者のあらゆる年齢層の睡眠の問題を診療する中で、お子さんの睡眠の問題は見過ごされやすく、診断・治療が遅れることによるデメリットが最も大きいことを実感しています。睡眠の病気の治療や睡眠衛生教育を通して、お子さんの良質な睡眠を取り戻していくお手伝いができればと思います。


④「眠り方の勉強?学校教育現場での眠育」
古谷 真樹(神戸大学 大学院人間発達環境学研究科 准教授)


<講演内容>
なぜ、昼間眠たくなってしまうのでしょうか?昼間眠たくならない方法はあるのでしょうか?私たちの学校では、昼間しっかり活動できるように、夜しっかり眠る方法を伝えています。子どもたちが学んで、実践しようとしていることをご紹介します。学校の先生や保護者の皆様はサポーターになって、応援してくださいね!

<プロフィール>
これまで、介護福祉士や社会福祉士、歯科衛生士養成の専門学校、保育士や栄養士養成の短期大学で心理学や教育相談などを教えてきました。学生相談でカウンセラーをするなど、様々な分野とご縁がありました。どの分野でも睡眠は大切です。これからの社会を支える人々の健康を願って、日々睡眠研究と眠育に励んでいます。


⑤「家庭・地域で取り組む沖縄の眠育の実践例~親子で取り組む睡眠改善プログラム~」
笹澤 吉明(琉球大学 教育学部 保健体育科専修 准教授)


<講演内容>
沖縄県の児童生徒の学力問題に対して、眠育によって改善しようとするこれまでの取り組みを紹介します。沖縄の方言(うちなーぐち)で「寝る子はでぃきやー(賢い人)ないんどー(なりますよ)」というキャッチフレーズでこれまで取り組んできた、家庭・地域での眠育の実践例を、データを交えて報告します。

<プロフィール>
「寝る子はでぃきやーないんどー」をスローガンに児童生徒の睡眠と学力を研究。 NHK 『あさイチ』にて取り組みを紹介される。最近の著書は『睡眠のトリビアⅡ』( 中外医学社 )、『裸足で学ぶビーチサッカーの教育力―ビーチサッカーの魅力とその学校教育の可能性 ―』(共同出版)、『Active Aging健康管理学』(八千代出版)等。


⑥「大学生のための睡眠教育~朝寝坊と居眠りを防ぐには~」
林 光緒(広島大学 大学院総合科学研究科 教授)


<講演内容>
朝起きられなくて授業に遅刻や欠席したり、眠くて授業内容が頭にはいらなかったりして、単位を落としてしまう人がたくさんいます。朝寝坊や居眠りを治そうと努力しても、治らないとあきらめていませんか? ほんの少しの努力で、朝自然に目が覚め、授業中の居眠りも驚くほどなくなります。その実践例を紹介します。

<プロフィール>
「6時間眠っているのに眠くて仕方ありません。どうしたらいいでしょう?」という質問を受けることがよくあります。答えは簡単です。睡眠不足だからです。土日に寝貯めする人もたくさんいますが、そのようなやり方では眠気はとれませんし、朝も起きられません。自分の生活習慣を一緒に見直してみましょう。


⑦「眠る門には福来る~眠育から始める認知症、生活習慣病予防~」
田中 秀樹(広島国際大学 心理学部 心理学科 教授)


<講演内容>
脳・心身の健康と密接に関係する睡眠問題の予防や対処は、本人、家族や介護者のQOLを考える上でも重要です。睡眠教育(眠育)や睡眠改善は肥満や認知症、生活習慣病の予防にもとても大切です。本講演では快眠に重要な知識や具体的な快眠法、生活リズム健康法についてクイズや実践例を交えながら紹介していきます。

<プロフィール>
睡眠改善研究に重点をおき、睡眠を切り口にした鬱、認知症予防などの地域活動や睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士の養成に従事。地域や学校で睡眠改善技術を指導し、睡眠健康教室や学校での睡眠授業を展開しています。

パネルディスカッション


各シンポジストと指定討論者が眠育について討論します。また、眠育に関しての皆様の疑問にお答えします。

指定討論者
福田 一彦(江戸川大学 社会学部 人間心理学科 教授/睡眠研究所 所長)
浅岡 章一(江戸川大学 社会学部 人間心理学科 准教授)

お問い合わせ


江戸川大学企画総務課
〒270-0198 千葉県流山市駒木474
TEL.04-7152-9908
FAX:04-7153-5904
mail:suimin@edogawa-u.ac.jp

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